実はこの野菜、意外なことにキャベツの仲間なんです。
一見ユニークな見た目をしているコールラビは、ドイツ語でコール(キャベツ)+ラビ(かぶ)という意味を持つ、キャベツの一種。
地中海沿岸が原産国で、中国や台湾でも古くから食用として親しまれています。日本にも明治時代初期に伝わってきたそう。
キャベツは葉を食べるのに対し、コールラビは丸い部分の茎を食べる。キャベツの仲間なのに茎を食べる不思議さから、食感なども気になるところ。
風味や食感はキャベツの芯のように、歯ごたえのあるシャキっとした食感。そして、見た目とは裏腹にみずみずしい歯ごたえ! 大根のような香りがしますが辛味はなく、ほんのりとした甘みが特徴的です。
ビタミンなどの栄養価も豊富でほんのり甘く、さわやかで美味しく食べられる。かぶのように生のままサラダにしても、炒め物やマリネにしてもおいしくいただけます。
食べることができるのは丸い球体部分。四方に伸びる葉はすべて切り落とし、球体部分の皮を厚めにむき、繊維が密集している球体の下部を切り落とせば下ごしらえは完了! 特別な下処理は必要ありません。
コールラビの本体部分は、サラダやマリネ、スープや炒め物等色々な料理にオススメです。
厚めにむいた皮部分はキンピラにすると美味しくいただけます。
葉の部分はスムージーやふりかけにしても美味しくいただけます。
葉のふりかけを炊きたてのご飯に混ぜて、菜っ葉飯にしても最高に美味しいですよ。
【コールラビの栄養価】
・ビタミンC
淡色野菜類の中では上位に上がるほどビタミンCの含有量が多いです。100gあたり45㎎含まれています。普通の野菜に含まれるビタミンCは熱で壊れやすいですが、コールラビのビタミンCは加熱調理しても壊れにくい性質をもっています。
・ビタミンU
別名キャベジンが含まれておりこれは胃薬にも使われている成分になります。ビタミンUは体内でつくることができない栄養素なのでビタミンUが含まれている食べ物をとるしかありません。一般的にビタミンUは水溶性のビタミンなので水に溶けやすく熱で壊れやすいです。しかしコールラビのビタミンUは熱で壊れにくい構造をしています。なのでサラダなど生のまま食べてもよいですし加熱調理しても大丈夫です。
・カリウム
カリウムも100gあたり240㎎と豊富に栄養が含まれているのが特徴になります。キャベツでは200mgしか含まれていません。体内の余分なナトリウムを排出する働きがあるので身体のむくみ解消効果も期待できます。
【万能野菜コールラビの効果】
・抗ガン化作用
コールラビにはグルコシノレートが含まれています。これは噛んだりしてコールラビの細胞内に含まれる分解酵素と混じりあうことで抗がん作用のあるイソチオシアネートという物質に変化します。コールラビを良く噛んで食べることによりがん予防効果も期待できますよ。
・豊富なビタミンCで美肌効果
ビタミンCは美容効果を期待できるビタミンです。ビタミンCはコラーゲンの生成を助けるためお肌にハリとツヤを促します。そして抗酸化作用もうあるのでお肌の老化を予防します。ビタミンCは通常、加熱調理に弱いですがコールラビのビタミンCは加熱調理しても強いので美肌効果も一段と期待できますね。
・ビタミンCは身体にもイイ
よく風邪予防にビタミンCと言われますよね。それはビタミンCに免疫活性作用があり身体の中から免疫力を高めて風邪にかかりにくい体質をつくるからなんです。さらにビタミンCは鉄分・カルシウム・ミネラルの吸収を助けたり促進する働きがあります。貧血や骨粗鬆症予防に鉄分・カルシウムのある食品と一緒に摂取すれば予防や改善に効果がありますよ。
・ビタミンUで胃の働きを助ける
胃腸薬として使われているビタミンU(キャベジン)で荒れた胃粘膜の修復を助ける効果があります。そして胃酸を抑制する効果があるので胃潰瘍を予防する働きがあるので胃腸の調子が悪い人は改善効果を狙って美味しく食べましょうね。
・肝機能障害の改善
ビタミンUは肝機能の改善にも役立ちます。肝臓の代謝機能をあげて肝臓の細胞再生を助けたり脂肪を減少させる効果もあります。脂肪肝の予防や肝臓の機能改善をする効果があります。
・高血圧を改善
コールラビに含まれているカリウムの特徴は、体内にある余分なナトリウムを対外へ排出する働きがあり身体のむくみや高血圧の症状改善効果が期待できます。またカリウムは筋肉の運動機能を正常に保つ効果があります。特に心臓機能や筋肉機能はカリウムが不足すると筋力が低下するので予防のために摂取することをおすすめします。